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白ワイン編

ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー
 Muscadet Sevre & Maine Sur Lie

  • 地域:フランス ロワール地方 ACミュスカデ
  • ブドウ品種:ミュスカデ(=ムロン・ド・ブルゴーニュ)
  • 価格帯:¥1300〜¥2500
  • タイプ:辛口、中程度、軽め

シュル・リー(発酵中に生じた澱を除去せず一定期間、その状態を保ち、風味を増す)という技法を用いて作られることが多い白ワイン。

ほぼ和食の魚介料理なら、何でも行けます。例外として、マグロの作り、あら炊きなどの風味の強い煮付け(これらは赤か強めの白か)。洋食なら……

  • 白身魚のマリネ
  • ボンゴレ・ビアンコ(アサリのパスタ、トマトなし)
  • 生牡蠣
  • 白身魚のムニエルやソテー。軽くレモンを絞って
  • 豚のカツレツ 焦がしバターとレモンのソース



マコン MACON

  • 地域:フランス ブルゴーニュ地方 ACマコン
  • ブドウ品種:シャルドネ
  • 価格帯:¥1500〜¥5000
  • タイプ:辛口、柔らかめ、中程度〜重め

生産者、クラスにより幅が広いですが、まず、外れません。ヴィラージュ→1級と高く、しっかりした味わいに。最高クラスは名前が変わり、ヴィレ・クレッセとなり、これは¥4000〜¥7000前後。

私は、かなり、いい料理と合わせています。シャルドネは樽熟成なのかステンタンク熟成かで大きく変化しますが、総じてバターやナッツの香りがします。

クリーム系、バター系を推奨しますが、軽めのタイプ(ただのマコン)なら、天ぷら(エビ、白身魚)、白身の焼き魚などでも。

  • 白身魚のクリームソース
  • 秋鮭のムニエル、焦がしバターのソースかメートル・ドテル・バター
  • 海老グラタン
  • 鶏のロースト
  • 鶏のクリーム煮
  • 《1級限定》オマールか伊勢海老の軽い煮込み ソース・アメリケーヌなど



サンセール SANCERRE

  • 地域:フランス ロワール地方 ACサンセール
  • ブドウ品種:ソーヴィニヨン・ブラン
  • 価格帯:¥2800〜¥6000
  • タイプ:辛口、硬め、中程度、香草の香り

ソーヴィニヨン・ブランという品種は世界各地で作られていますが、ロワール上流の、この地域のワインは香草の香り高いワインです。

ミュスカデと同様に、大概の和食をこなします。天ぷらなら抹茶塩など香りのある塩で。

  • 鶏胸肉のサラダ(野菜はベビーリーフなどで)
  • 白身魚のロースト(ソテーでもOK)、香草風味
  • 秋鮭のバター焼き、香草を乗せて
  • 鶏のロースト、香草風味
  • 豚ロースのソテー、香草風味のトマトソース添え



エスト! エスト!! エスト!!! EST! EST!! EST!!!

  • 地域:イタリア ラツィオ州
  • ブドウ品種:トレヴィアーノなど
  • 価格帯:¥1200〜¥1700
  • タイプ:辛口、ちょい柔らかめ、軽め

ローマを代表するワイン。同じくローマのフラスカティーと違い、ほぼ辛口しかなく安全。

ミュスカデと比較すると、少し、もったり感がありますが、たいていの魚介系和食は行けるでしょう。

  • ボンゴレ・ビアンコ
  • ボンゴレ・ロッソ(トマト入り)
  • 白身魚のソテーやフライ
  • 鶏の唐揚げ(あまり漬け込んでないタイプ)をレモンで



ヴェルデッキオ Verdicchio

ヴェルデッキオ
  • 地域:イタリア マルケ州
  • ブドウ品種:ヴェルデッキオ
  • 価格帯:¥1200〜¥2500
  • タイプ:辛口、硬め、軽め

画像のような魚に見立てた瓶に入れられていることが多いです。ほぼミュスカデと同様のニュアンス。

料理も、ほぼミュスカデと同様のものが対応できます。わずかに、こちらが酸味が豊かかな。




ソーヴィニヨン・ブラン(新世界――オージー、NZ、南ア――)
 SAUVIGNON BLANC

  • 地域:新世界各地
  • ブドウ品種:ッソーヴィニヨン・ブラン
  • 価格帯:¥1000〜¥2000
  • タイプ:辛口、硬め〜中程度、軽め

サンセールと同じブドウ品種です。生産国としては、オージー、ニュージー、南アが安全です。チリ、アルゼンチンは、少しハズす可能性も。フランスの物より、フルーツの香りが強まり、硬さもマイルドに。

ほぼエスト! エスト!! エスト!!! と同様ですが、こちらの方が、モッタリ感は少ないでしょうか。ほぼ、同じタイプの料理なら、行けます。




赤ワイン編

ボージョレ Beaujolais

  • 地域:フランス ロワール ACボージョレ
  • ブドウ品種:ガメィ
  • 価格帯:¥1200〜¥5000
  • タイプ:辛口 フルーティー 中程度

マコンと同じく格付けで大きく変化します。ヴィラージュ→1級となるにつれ、高く、濃くなっていきます。特に1級のムーラン・ナヴァンともなると、そこそこの高級料理でも、こなします。

和食は思いつきませんが、マグロの刺し身なら許容するか。あとは肉系の洋食は全部、いけます。

  • ポークソテー
  • 牛モモのステーキ(脂ぎった和牛のサーロインとかは推奨しません)
  • トンカツ、ビフカツ(あまりソースをべったり付けず)
  • 鶏のロースト
  • 鶏のトマト煮込み
  • 《1級限定》鴨のロースト ポルト酒のソースなど



キャンティー・クラシコ Chianti Classico

  • 地域:イタリア トスカーナ州
  • ブドウ品種:サンジョベーゼ
  • 価格帯:¥1200〜¥3000
  • タイプ:辛口、軽め〜中程度

クラシコと付いているものに限ります。クラシコとは古い樹齢の木から取れたブドウで作られていることを示します。付いてないと¥1000前後で、ありますが、だいぶ、スカスカの物も……

ボージョレより香りの広がりがあることが多いです。トマトを使った肉料理全般なら、まず、間違いなし。

  • ピザ
  • ミラノ風カツレツ(豚でも牛でも揚げ焼きカツにしてトマトソースとルッコラを乗せて)
  • 肉類のチーズ焼き
     (鶏、豚フィレ。牛モモなどを焼いて、チーズを乗せてオーブンへ。トマトソースで)
  • チーズ入りハンバーグ トマトソース



モンテプルチアーノ ダブルッツォ Montepulciano d'Abruzzo

  • 地域:イタリア アブルッツォ州
  • ブドウ品種:モンテプルチアーノ
  • 価格帯:¥1000〜¥2000
  • タイプ:辛口、フルーティー、軽め〜中程度

上述、キャンティー・クラシコに近いですが、香り控えめ、わずかにスパイスの香り。

ほぼ、キャンティー・クラシコと同様です。肉系洋食なら、ほぼ、こなせるでしょう。




ネロ・ダヴォーラ Nero d'Avola

  • 地域:イタリア シチリア
  • ブドウ品種:ネロ・ダヴォーラ
  • 価格帯:¥1000〜¥2000
  • タイプ:辛口、スパイシー、中程度

プラムや黒胡椒の香りがし、後述するシラーズと近いですが、多少、雑味を感じることも。

そこそこパワーが、ありますので、牛肉料理に胡椒を効かせた料理。赤ワイン煮込みなど。北アフリカ料理とも行けます。(北アフリカ料理ではヴュー・マゴンというチュニジアのカリニャン+シラーで作られたワインを私は、必ずオーダーしてます)

  • 牛腿ステーキ、胡椒風味
  • 牛バラ肉の赤ワイン煮込み
  • 仔羊のトマト煮込み(ナヴァラン)
  • 牛キョフテのタジン(北アフリカ料理)
     ……牛100のミートボールをスパイスを効かせたトマトソースで煮込み、
       チーズを乗せて蒸し焼きにした料理)



シラーズ・カベルネ(新世界) Shiraz Cabernet

  • 地域:新世界各地
  • ブドウ品種:シラー+カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 価格帯:¥1000〜¥3000
  • タイプ:辛口、スパイシー、重め

新世界での主力銘柄の一つ。スパイシーなシラーと果実味と渋みのあるカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド。シラーズだけ、カベルネだけのワインも十分、楽しめます。

代表的で、安くて外さないのが、ジェイコブス クリーク シラーズ カベルネです。

ネロ・ダヴォーラと、ほぼ同様ですが、より力があります。シラーズだけなら、よりスパイシーに、カベルネだけなら仔羊などでしょうか。ブレンドでも仔羊は問題ありません。

  • 牛タンシチュー
  • 牛100%ハンバーグ、デミグラスソース
  • 牛肉のステーキ(タンニンが和牛の脂にも対抗できるでしょう)
  • 仔羊のロースト 香草風味



レストランでの白ワイン編

記念日などでフレンチやイタリアンで奮発する時の参考まで。

ピュリニー・モンラッシェ Puligny MontRachet

  • 地域:フランス ブルゴーニュ ACピュリニー・モンラッシェ
  • ブドウ品種:シャルドネ
  • 価格帯:¥12000〜¥40000
  • タイプ:辛口、重め、高貴

世界最高峰の白ワイン、モンラッシェの村名。シャサーニュ・モンラッシェも、ほぼ同様。一級畑になると数万を超えます。同程度にムルソーも、あります。コルトン・シャルルマーニュになると、手が出ない金額でしょう。

このワインも、昔なら一級の有名作り手のワインが¥5000くらいで入手できましたが、今は値上がりしています。どちらかと言えば、シャサーニュの方が安いです。

オマール、ソール・アルベール、トリュフ入りの鶏のクリーム煮などオート・キュイジーヌに。




レストランでの赤ワイン編

シャンボール・ミュジニー Chambolle-Musigny

  • 地域:フランス ブルゴーニュ ACシャンボール・ミュジニー
  • ブドウ品種:ピノ・ノワール
  • 価格帯:¥12000〜¥60000
  • タイプ:辛口 少し重め 香り高くエレガント、アタック強い

世界最高峰の赤はロマネ・コンティーでしょうが、そこより、少し北に位置する村のワイン。グランクリュ(特級)のミュジニーは手が出ない金額です。(20年前の仕入れ値で有名な作り手は¥80000くらい)

一級でも、ザムルースというのは、とんでもない金額。村名だけの物でも、相当します。非常に香り高く、ベリー系の香り、熟成すると湿った腐葉土や、なめし革の香りも出てきます。この最初に強い香りが広がるワインをアタックが強く、マスキュラン(男性的)と表現します。

ブルゴーニュ北部(コート・ド・ニュイ)の赤の逸品は、ぜひ、一度はレストランで飲んでいただきたいワイン。ヴォーヌ・ロマネ、ニュイ・サン・ジョルジュあたりの村名も、外しません。そんな中で、シャンボール・ミュジニーは、最も柔らかなワインです。

野鳥系のジビエ料理。ペルドロー、ピジョン・ラミエ、垂涎の的のベカスに、お目にかかれたら是非とも。




Ch・ソシアンド・マレ CH.SOCIANDO MALLET

  • 地域:フランス ボルドー ACオーメドック
  • ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー
  • 価格帯:¥10000〜¥15000
  • タイプ:辛口、フルボディー、タンニン強め

ボルドー左岸には、さらに上が幾らでもありますがCP良いのが、このワイン。セカンドのドモワゼル・ソシアンド・マレなら¥6000〜¥10000くらいで、私も数本、セラーに寝かせています。ボルドータイプがお好みなら、強く推奨する一本です。

アタックは強くないのですが、渋みはしっかりしています。日本人には、なかなか理解できないのですが、ボルドーのワインはフェミナン(女性的)とされます。徐々に膨らんでいく感じが、あるからでしょうね。

仔羊料理が一番でしょう。




Ch・フィジャック CH.FIGEAC

  • 地域:フランス ボルドー ACサンテ・ミリオン
  • ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー
  • 価格帯:¥50000〜
  • タイプ:辛口、フルボディー、

ボルドー右岸で、最もバランスが取れたワインです。私が18くらいの時に最初に買って飲んだ高級ワインが、これでしたが、その時の値段は¥8000。とんでもなく値上がりしてしまいました。左岸と比べると柔らかく、タンニンも弱めになります。甘みを感じ、キノコの香りなどもします。

左岸の最高峰、Ch・ペトリュスやCh・ル・パンは手が出ない価格。昨年、恩師の店で、ブレス鶏のヴェッシーに合わせたのが、このフィジャックと同じサンテミリオンの最高峰、Ch・オーゾンヌ1985でした。30年くらい、実家のセラーに眠っていた一本で、さすがに現場を離れて20年近く経つ私では開けられないと、先輩のシニア・ソムリエの方に来ていただき、開けていただきました。

甘いソースで仕上げた鴨、トリュフを、ふんだんに使ったソースの牛肉や仔羊料理でしょう。